毎年受け入れているインターンの研修を、2026年8月7~14日の平日5日間で実施しました。ここ最近は、野外研修として、2~3項目の調査を実施しています。今年は、植物の毎木調査、水生生物調査(雨天で中止)、鳥類調査の3項目の調査を体験してもらいました。昆虫類や哺乳類などのトラップ調査も経験してもらいたいのですが、自由に使えるフィールドが無く、野外研修は場所の確保が一苦労です。
今年は、縁あって都内の屋敷林を使わせてもらう事になり、植物の毎木調査を実施することになりました。
・作左衛門の森
研修の舞台となったのは、東京都西東京市下保谷3丁目にある屋敷林です。この屋敷の髙橋家(現当主、髙橋孝さん)の屋号が「作左衛門」であり、緑を大事に思う御当主の意向もあり、作左衛門の森と呼ばれています。屋敷内にある主屋(築100年)、土蔵(築160年)、衣装蔵、納屋(築250年)、表門は、いずれも築90~100年以上たっている歴史的建造物で、2018年に国の登録有形文化財に指定されています。
表門を入ってすぐ左側にある大ケヤキは推定樹齢400~450年、幹周囲4.7m、樹高30mに達し、屋敷林のシンボルになっています。その他にも、スダジイやカエデ、ヒノキなど大木がいくつも見られます。
そんな樹木たちに圧倒されながら、歴史ある森で研修を行いました。


・実際の研修は?
参加者は、講師として植物担当の社員2名とインターンの学生3名です。学生は、3名とも生き物に興味があり、楽しみながら積極的に調査に臨んでくれました。調査内容は、直径巻き尺で胸高直径を測る人、超音波樹高測定器で樹高を計る人、数値、樹種名などを記録する人の3つの担当で、それぞれ順番に役割を変え、大きそうな樹木9本程度を計測しました。学生たちは、初めて見る道具なうえ、さらに超音波樹高測定器の作業では、セミの鳴き声が最盛期という事もあり、計測できないアクシデントがありながら、楽しい調査となりました。やはり、この時期に超音波樹高測定器を使った樹高の計測は厳しいですね。


・屋敷林について考える
調査の後、主屋の中を見学させて頂き、御当主からの説明があり、屋敷林の歴史に触れる事も出来ました。
今回の研修は、調査を通じて、我々の仕事を知ってもらい、興味を持ってもらう事ですが、樹木の高さや幹周りの数値を見て、その大きさに驚き、樹林内は晴天のわりに涼しく感じるなど、緑地の素晴らしさをより実感出来るものになったのではないでしょうか。
市街地の屋敷林は、相続の関係もあり、急激にその数を減らしています。この作左衛門の森もこの先どうなるか分からない状況です。生きものに携わる仕事をしている我々とって、身近に残る緑をどう守っていくか、常につきまとう問題です。
今回のインターン研修を通じて、我々も学生とともに緑が存在する価値を実感できました。“人と生きものを繋ぐ仕事”を理念とする会社の一員として、この緑や自然の大切さを多くの人に知ってもらい、興味を持ってもらえるように行動していきたいと、改めて思いを強くする機会となりました。
(環境部:岡田)

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