その後の ”みなみ” ②

半日酢酸エチルで防腐・防カビ対策をされた、カブトムシの “みなみ” 。

今日はこうなりました!

標本づくり②

標本づくり②

 

初めてご覧になる方には、少し衝撃的な写真かもしれません。

標本にするための展足(てんそく・展脚と書いててんきゃくと言われることもあります)という工程です。

針の打ち方は基本があるそうですが、あとは展足する人の好みとか。

(今回は昆虫同定担当の藤森さんがやってくれました)

展足のポイントはいくつかありますが、そのうちの一つは、種の同定に必要な情報が欠けないようにすること。

”みなみ” の場合は同定が難しい種ではないので、ここという説明ができないのが残念ですが、似た種が多い分類群だと、種の特長がよく表れている場所、例えば交尾器を別に抜いて、標本を作る場合もあるそうです。

あとは見栄え良く仕上げることも重要です。

標本づくり③

標本づくり③

 

形良い標本にするために、脚を何本もの針で固定しています。

私はもろそうな細い脚だと思うのですが、カブトムシは昆虫の中では脚が太いのだそうです。

折りしも夏休み、全国の博物館で昆虫類をテーマに展示が行われているところも多いですが、標本がこのような過程を経て作られていることを知って見ると、また面白いかもしれません。

カブトムシの場合は、自然乾燥でこのまま最低1ヶ月・・・。

その頃にまた、顛末をご報告したいと思います。

(環境部 渡辺志野)