春のプチ生きもの散策

春分の日の東京は、ぽかぽか陽気でした。陽気に誘われて、お出かけされた方も多かったのではないでしょうか。私は遠出をせずに近所にある公園にプチ散策に行ってきました。23区内にある公園ですが、水辺や草木が豊富で身近に生きものを見ることが出来ます。

公園の様子(茶色い景色)

公園の様子(茶色い景色)

ほとんどの樹木が丸裸、草は枯草だらけ、といった具合で、まだまだ草木萌ゆるという感じにはほど遠い茶色の目立つ景色が広がっていました。そんな中にも、ヤナギの芽吹きやフキノトウなど、ちらほらとある明るい緑色があったり、モンシロチョウやキタテハが飛んでいたりました。決して珍しくない、ありふれた生きものたち。とはいえ、彼らの姿に春が感じられて気分がアゲてきます。

ふきのとう(すでに食べられないサイズに生長ずみ)

ふきのとう(すでに食べられないサイズに生長ずみ)

ですが、まだまだ冬の気配が色濃いのも事実。冬っぽい景色を見るたびに気分がサゲて、気分はアゲアゲとまではいかず、低空飛行な感じです。ふと樹木の幹をみると、またもや冬っぽい景色を見つけました。ハラビロカマキリの卵鞘(らんしょう)です。

木の幹の産み付けられたハラビロカマキリの卵鞘

木の幹の産み付けられたハラビロカマキリの卵鞘(らんしょう)

その幹には3個の卵鞘が産み付けられていました。1個はまだ孵化していない新しいものでしたが、2個は古いものでした。痛み具合がそれぞれ違うので、別々の年に産み付けられたようです。つまり、3世代3個の卵鞘。私には隣の木との違いはよく分かりませんが、ハラビロカマキリにとっては、世代を越えて選ばれるほど、この場所が魅力的な場所のようです。魅力的であれば同じ世代の卵鞘がいくつかあってもよさそうですが、1個ずつしかないのが不思議です。次の秋もここに産卵するでしょうか?そしてまた1個だけなのでしょうか?まだ先の話ですが、ちょっと楽しみです。

東京支社:N池