「ワンダーネット」~二十四節気編vol.23~

明けましておめでとうございます。

今年も皆さまにとって実りある一年になることをお祈り致します。

いよいよ2017年になり、1月5日からは「小寒(しょうかん)」という節気に入りました。

寒さが本格的に増してくることから「寒の入り」などとも呼ばれます。

昼間はぽかぽかしていても、夕方からグッと冷え込みが厳しくなります。

ましてや日が昇る直前の明け方は一番の寒さ。日本の冬、結構寒いですよね。

今年は酉年ということで、そんな早朝から元気な鳥のお話を少々。

そもそもなんで鳥は寒くないの?凍えないの?

外気温が何℃でも、鳥の体温は常に40℃前後に保たれています。

その秘密は高性能のダウンジャケットにあります。

人間が着ていても温かいダウンジャケットですが、大きな水鳥になると体に約10万枚もの羽毛を持っています。

どんなに寒くても、羽根に含んだ空気の層が体温の放出を防いでくれます。

でも、足はむきだしじゃなかったっけ?

人間も羽毛布団にくるまって寝ていても足だけ出ていたら、寒くて目が覚めてしまいますね。

そこで登場「ワンダーネット」。

日本語では「奇網」あるいは「奇驚網」と呼ばれる毛細血管の網状の構造を足の付け根あたりにもっています。

冷たい足の先の方からもどってきた冷えた血液は、足へ向かう動脈の温かい血液によってあたためられてから体内にもどり、一方、足へ向かう温かかった動脈血は、熱を奪われて冷たい血液となって足の方に運ばれていくので、足だけ冷たい血液を流すことができる。因みに水鳥の足の温度は5℃前後だそうです。

足と体の温度を分けることで、体温を一定に保っていたのですね。

残念ながら、人間にはその機構はないので、足下も暖かくしてお出かけ下さい。

写真は正月に実家に帰省した際に近所の公園で撮影したジョウビタキ(オス)です。

紋付きで謹賀新年ご挨拶

カメラ機種 : NIKON D600

レンズ:AI AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED

露出制御モード : マニュアル設定

レンズの焦点距離 : 300.00(mm)

シャッター速度 : 1/1000秒

レンズF値 : F10.0

露光補正量 : EV0.0

フラッシュ : 発光禁止

ISO感度 : 400

トリミング:あり

両生類・爬虫類、哺乳類担当 釣谷洋輔