「露」地の香~二十四節気編vol.17~

10月8日から「寒露(かんろ)」という節気に入ります。

露が冷気によって凍りそうになる時期で、霜へと変わる直前です。

停滞していた秋雨前線も去り、本格的な秋の始まりになります。

この頃になると、大気の状態が安定して秋晴れの日が多くなります。

穀物の収穫もたけなわで、農家さんは大忙しです。

ついでに、秋季の調査もたけなわで、調査員も大忙しです。

調査は早すぎても遅すぎても良いデータが取れないので、調査地域の緯度や標高によって予定を組んでいきます。

そんな10月初旬に各地の市街地や里地で調査をしていると、秋本番を思わせる「キンモクセイ」の強い香りが漂ってきます。

「キンモクセイ」は中国南部原産で日本にやってきたのは江戸時代とされています。

こんなに存在感があるのに、古典和歌などに詠まれていないのにはそんな理由があったのですね。

個人的には好きな香りですが、中には「トイレの芳香剤」を思わせるので微妙な感じの方もいるかもしれません。

「キンモクセイ」は日当たりのよい場所を好む常緑樹で、家の垣根や道路沿いに植えてあることが多いのですが、大気に敏感で、排気ガスなどの影響で空気が悪い場所だと、花芽が付かなくなったり、花が咲いても香りが弱くなったりすることがあります。

そんな場合は、葉の表面についた汚れを水で洗い流してやるとよいそうです。

おそらく、ひとの「こころ」も同じだと思います。

ときどき日々のストレスを洗い流して、さわやかな秋を迎えましょう!

「露地の金木犀」

「露地の金木犀」

カメラ機種 : SONY ILCE-6000

レンズ:E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS

露出制御モード : マニュアル設定

レンズの焦点距離 : 50.00(mm)

シャッター速度 : 1/125秒

レンズF値 : F8.0

露光補正量 : EV0.0

フラッシュ : 発光禁止

ISO感度 : 160

トリミング:あり

両生類・爬虫類、哺乳類担当 釣谷洋輔