「処暑処暑処暑処暑…」~二十四節気編vol.14~

8月23日からは「処暑(しょしょ)」となり、「暑さが峠を越えて後退し始めるころ」とされています。

よく台風が発生する時期とも言われます。

ひとつ前の節気「立秋」から秋が始まったのですが、日中は暑さが残ります。

ただでさえ、じりじりと暑いのにセミたちの鳴き声が加わると、さらに暑さが増すような気がします。

皆さんは、セミの鳴き声を何種類聞き分けられますか?

会社のある新宿区でも、「ミンミンゼミ」、「アブラゼミ」、「ニイニイゼミ」、「ツクツクボウシ」の4種類は聞こえます。

近年はそれらに加えて「シャアシャアシャアシャア・・・」という大きな鳴き声が時折、聞こえるようになりました。

鳴き声のぬしは「クマゼミ」という南方系の大型のセミです。

もともとは九州など温暖な地域に多いセミで、本州では希でした。

しかし、1990年代頃から南関東や北陸地方で「クマゼミ」の東進・北上が報告され始めました。

これらの地域での「クマゼミ」の増加については、「温暖化説」や「樹木の移植説」など諸説あり、実際の要因は定かではありません。

この「クマゼミ」の鳴き声は、「ミンミンゼミ」や「アブラゼミ」と並んで、パワフルで暑さを増長する部類に入ります。

一方で、暑さを和らげてくれるセミの声もあります。

都市部ではあまり聞くことができませんが、樹木が多い郊外などでは、

夕方や早朝に「カナカナカナカナカナカナカナ・・・」と少し物悲しげな鳴き声を聞かせてくれるのは、ご存じ「ヒグラシ」ですね。

朝夕など気温が下がった薄明時に鳴きますので、実際に涼感も得られます。

このように鳴く時間帯のピークは種によって異なりますが、セミたちの鳴き声が聞こえるのも、あと1ヶ月くらい。

この季節ならではの「音」を楽しんで、暑さを乗り切りましょう。

朝から大合唱

朝から大合唱

 

カメラ機種 : NIKON D600

レンズ:AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED

露出制御モード : マニュアル設定

レンズの焦点距離 : 230.00(mm)

シャッター速度 : 1/320秒

レンズF値 : F8.0

露光補正量 : EV-0.3

フラッシュ : 発光禁止

ISO感度 : 1000

両生類・爬虫類、哺乳類担当 釣谷洋輔