「菜」の花 ~二十四節気編vol.04~

「春分(しゅんぶん)」は昼と夜との時間が等しくなる。本格的な春の始まり。
しかし、実際には少しズレがあって、
日本で昼と夜の時間が等しくなるのは春分の4日ほど前って知っていましたか?
生きものが1日の昼の長さ、あるいは夜の長さの変化に反応することを「光周性反応」といい、
発生、成長、繁殖などに重要な要素となります。
植物にも季節の移り変わりを知る仕組みがあり、日長の他に温度の変化で花を咲かせます。
春分を迎え、千葉県茂原市では菜の花が咲き並んでいました。
因みに菜の花とはアブラナまたはセイヨウアブラナのほか、
アブラナ科アブラナ属(カブやハクサイ、チンゲンサイなど)の黄色い花の総称です。

菜の花と言えば有名な歌曲「朧月夜」の詞の中にも、節気を楽しむヒントはあると思います。
菜の花畑に 入日薄れ(視覚)
見わたす山の端 霞ふかし(視覚)
春風そよ吹く 空を見れば(触覚・視覚)
夕月かかりて 匂い淡し(視覚・嗅覚)

里わの火影も 森の色も(視覚)
田中の小径を たどる人も(視覚)
蛙の鳴くねも 鐘の音も(聴覚)
さながら霞める 朧月夜(視覚)
情景を読み取り、表現するのに視覚や聴覚、嗅覚、触覚など
複数の感覚を組み合わせています。
意識して五感を使うと季節の移り変わりを
より繊細に感じ取れるのではないでしょうか。
私はもっぱら味覚で楽しむのが好きですが…。

菜の花の写真

Brassica rapa

カメラ機種 : ILCE-6000
レンズ:E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
露出制御モード : マニュアル設定
レンズの焦点距離 : 50.00(mm)
シャッター速度 : 1/50秒
レンズF値 : F5.6
露光補正量 : 0/10
フラッシュ : 発光禁止
ISO感度 : 100

両生類・爬虫類、哺乳類担当 釣谷洋輔