「産卵」はじめました ~二十四節気編vol.02~

関東地方ではすでに春一番も吹き抜けた今日この頃。

2月19日から3月4日は雪が雨に変わり、氷が融けて水になるという

「雨水(うすい)」という節気に入りました。

とは言え、まだまだ寒いし、生きものたちが本格的に動き出す次の節気

「啓蟄(けいちつ)」までは約半月あります。

そんな燻りだした春の気配に、いち早く動き出す生きものがいます。

千葉県北西部の谷津田では、ニホンアカガエルの産卵が始まりました。

産卵は主に夜間に行われます。

ニホンアカガエルのオスは他のカエルのように大きな声で鳴くための袋、

鳴嚢(めいのう)を持っていません。

実に控えめに、速いテンポで「くゅくゅくゅくゅくゅくゅっっ・・・」

と(私には)聞こえる声で必死にアピールします。

30メートルも離れると、そのラブソングはほとんど聞こえません。

そうしてオスとメスが出会うと翌朝には、水田や水たまりに卵(らん)塊(かい)とよばれる

アカガエルの卵(next generation)が出現するのです。

産卵後は、オスとメスが交代で卵が孵化するまで温かく見守る・・・

ようなことはせず、まだ寒いので本格的な春まで二度寝をします。

ひと仕事終わったら、「春眠暁を覚えず」ってことですね。

ニホンアカガエル_産卵01

「ニホンアカガエルの産卵」※写真右は産んで少し経った卵塊

 

カメラ機種 : NIKON D600

露出制御モード : マニュアル

レンズの焦点距離 : 105.00(mm)

シャッター速度 : 1/100秒

レンズF値 : F16.0

露光補正量 : EV0.0

フラッシュ : 強制発光・リターン不検出

ISO感度 : 100

両生類・爬虫類、哺乳類担当 釣谷洋輔